300年来の歴史を持つ鹿児島の伝統郷土菓子です。 今でもたまにですが「かるかんは昔食べたけど、パサパサしていて正直あまり美味しいとは思わなかった」、という声を聞くことがあります。 特に私と同年代の年配の方は、そんなイメージを抱いている方もいるのでしょう。かるかんに限らず、昔食べた印象があまり良くないが、実際本物を食べてみたら「こんなにも美味しいものなのか!」と感動すら覚えてしまうことがあります。 思うに、物流技術が未熟であったり、戦後の物不足の時代に、「これが○○だ」と言われて食べたものの中には、そういった誤解をインプットしてしまうものもあったのでしょう。 流通技術も向上した昨今、そういった誤解はある程度なくなってきました。また、鹿児島以外のお菓子屋さんでも「かるかん」作りをしているところも多く、鹿児島県民以外の方にもメジャーな和菓子として親しまれてきたように感じます。 鹿児島県人としては、喜ばしいことである反面、やはり「鹿児島の本物のかるかんはこういうものだよ」という、伝統を守りながら地域一体となって邁進していくことも必要になり、鹿児島県菓子工業組合で「鹿児島名産かるかん」の地域団体商標登録取得の準備が始まりました。加盟店各店がそれぞれに切磋琢磨しながら、地域一丸となって取り組んでおります。 |