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(3) 夏の習俗―来訪神行事―

C南さつま市金峰町高橋のヨッカブイ(高橋十八度踊り)   【国選択・市指定】

南さつま市金峰町のヨッカブイ(高橋十八度踊り) ガラッパ(河童)の仮面神が、子供たちを追い回し、相撲を取る行事。ヨッカブイは夜着のこと。顔はシュロ皮で覆われた異形をしている。水神の祭りで、水難除けや集落安全・家内安全を願う。もともとは、子供たちのコガラッパが神社でガラッパ相撲を取り、相撲甚句18曲を歌う行事で、二才衆が扮する大ガラッパは、それを囃し立てる役であった。
 現在は子供が少なくなり、大ガラッパだけがすべてを行う。集落内を回って、悪いことをする子供を諭し、神社で相撲を取り、十八度踊りを踊る。
 鹿児島本土で仮面神が出る行事は珍しく、子供を諭すのは秋田のナマハゲなど来訪神にも通じるものである。(2007.8.22調査 南さつま市金峰町高橋)
ビデオ:南さつま市金峰町高橋のヨッカブイ

表4 7月〜8月の習俗から
7月 【六月灯】六月灯 市内各地 棒踊り・太鼓踊りなどが各社寺で奉納される。
7月23日
【国選・県】
【六月灯】加世田の水車からくり 加世田
竹田神社
等身大の武者人形が,水車を動力として,勇壮に回転する。人形は、竹網の上に和紙を張り,新聞紙で整形して塗装する。
7月23日
【県】
【六月灯】士踊 加世田
竹田神社
陣羽織姿の青年による勇壮な二才踊りと,小学生による華やかな稚児踊り。
8月15日 【夏祭り】大浦の太鼓踊り 大浦町
各集落
早朝に日新祠廟で奉納し、その後西福寺と各集落でも披露する。
8月15日 【夏祭り】久志の太鼓踊り 坊津町
久志
九玉神社ほか久志区の各集落で踊られる太鼓踊り。盆踊りとも呼ばれる。太鼓はほとんど叩かず、バチを手に優雅に踊る。念仏踊り系の太鼓踊り。
8月22日
【国選・市】
【夏祭り】よっかぶい 金峰町
高橋
河童の仮面神ヨッカブイが子供を追い回し、ガラッパ相撲を取る。
8月30日
【市】
【夏祭り】尾下太鼓踊り 金峰町
尾下
(未調査)
■加世田の水車からくり【国選択・県指定】 ■士踊【県指定】
竹田神社の水車カラクリ 水車カラクリの竹網 二才踊り 稚児踊り
からくり人形の材料は竹網制(写真右) 二才踊り 稚児踊り

(4)秋の習俗

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