PAYAO de TUNA! part2

2001.5.11 池 秀平



 「5月3日にキハダの27kgをミノーで釣ったよ!」と宇検村平田(ヘダと読む)の前田さんから一報が入った。電話口で興奮している様子ですぐにでも釣りに来てくれと言わんばかりの口調である。私は条件反射の如く「来週にでも人数を集めてすぐ行きます!」と言ってしまった。ところがである、ゴールデンウイークでお金を使い果たしてしまったアングラー達は「また今度ね〜」とか「宇検の平田は遠いもんね〜!」とかで、なかなか集まらない。結局、仕事でお付き合いのある有馬給油所の有馬つよし君と彼の知人が同行することとなった。しかし、釣行前日になってつよし君の知人がドタキャン。最終的に2人での釣行となった、少々不満!!!
5月11日(金)は平日である。私は、代休とやらを取り平日に釣りをしてしまうのが大好きである。本音は皆が仕事をしている時の釣りというのは、海を独り占めできた気分。全世界の海を征服した気分になるからである。
 そんなこんなで金曜日の夜中の3時に家を出発!平田まで1時間30分かかるため早めの出発となった。朝5時半頃、平田漁港を出港し県ブイ手前の小さなパヤオに着く。反応はお世辞にも良いとは言えないが時折水深50m付近で真赤なシビの反応がある。船長が「池さん!落として良いよ!」と言う。クラブの中岡さんからお勧めのパヤオでは絶対的に反応が良いメタリックサーデン(金属鰯か?)ピンクの60gを使用した。本当のところはダイワのスピードジグを使いたかったのだが軽目のジグがなかったのだ。ではタックルを紹介しよう。ロッドはダイワ・グランウエーブ66MHSJ-S。リールは5月に新製品としてリリースされるソルティガ4500を使用。ラインはPE4号、リーダーは80lbを使用した。
 当日は波が少々あったが船長は手慣れた操船で潮上から流してくれる。ここで釣り方を説明しよう。ジグを投入する際、潮下に船が流れるのでジグを潮下の方、分かりやすく言えば船の後方10〜20mにキャストすれば計算上垂直になった状態でジギングできるという訳である。バーチカルジギングで狙う場合はこの方法をお勧めしたい。例えば50mに反応があるという時は、ラインが垂直に入っていないということを想定して70〜80mラインを出すことをお勧めしたい。その他にキャストしフリーフォールさせ斜め引きも有効なので試して欲しい。
 緊張の第1投目・・・朝1番ということもあって5kgクラスを2人で数本キャッチ!そして、午前7時頃、水深30mにて今までとは違うアタリが・・・と思った瞬間ラインを70m程引き出され嬉しい悲鳴となった。ダイワのタックルを信頼し、やりとり約10分で浮き上がって来たのが上の写真の16.5kgのキハダであった。横ではつよし君がうらやましそうにこちらを伺っている。「大丈夫!絶対釣れるから!」と・・・つよし君を勇気づける。つよし君は初めてのジギング、こんな大きなキハダが釣れたらどんなに喜ぶことだろう。きっと一生忘れないだろう。ポイントに着いてからは5kgクラスと私の大きなキハダでアタリが遠のいてしまった。船長が「少し走った所にもうひとつパヤオがあるからそこに行こう!」とすすめたくれた。船長に同意。15分走った所に前と同じような小さなブイがあった。ポイントに着くと県ブイで釣れなかったのか大型の一本釣り漁船金鉱丸が全速力で走ってくる。あんなのが散水して餌をまくと魚は全部金鉱丸に行ってしまう。魚が行ってしまう前にすぐさまジグを投入。すぐに5kgクラスを数本キャッチ!時計の針は8時30分を指している。同僚達は今頃忙しく働いているんだろうな〜・・・と一人でニタニタした時つよし君のロッドが大きく弓なりになっていたのである。初めての強い引きにつよし君は大慌て!魚に引きづられて今にも海に落ちそうな姿勢となっている。船長と二人でワイワイガヤガヤとアドバイスを送る。約10分程で釣り上げたサイズは師匠の私よりデカイ18kgのキハダであった。「あっぱれ!すごーい!」と思わず感動!ふと釣り上げた彼のラインシステムを見ると、ダブルラインの片方にはたるみが出ている、もう片一方はまっすぐになっている。「あ〜れ〜こんなラインシステムで揚がってくるとは!」と開いた口が塞がらないほど唖然となってしまった。これは基本的なことであるがラインシステムはもちろんのことラインに傷が入っていないかどうか確認することもアングラーとしての責任だ。そして誇りを持つことを自覚しておく必要があると思う。私自身失敗の繰り返しなので人に偉そうなことを言えない。いまだにPEラインを5年間使用しているリールもある。できれば1年に1回は交換しましょう。
 午前11時半頃には反応もなくなった。船長が初めてという本格的な曽根周りでのジギングをしてみたいというのでカンパチ狙いに切り替えた。しかし、小型船おまけにスパンカーなしでは船を立たせることがなかなかできなかった。船長は、これを課題として練習を重ねると言ってくれた。研究熱心なので近い内にジギング船の誕生となるだろう。
 帰りはリーフでガブネバリ釣りをすることにした。当日は大潮だったことを忘れていた。良いポイントはすべて干上がってしまっていて釣りならず数匹釣ったところで納竿そして帰港した。
 久々におもしろい釣りだった。私自身16.5kgは嬉しいの一言であった。船長の話によればキハダは6月一杯までは釣れるが大物は5月が一番良いとのこと。今月中にあと1〜2回は行ってみたい。20kgオーバーを釣ってみたい。今回、利用した船は小型なので釣り人は3名がベスト。出港できる条件は南東、東の風で波高が2mまでが目安です。船長はエビ漁、素潜りの達人だ。曽根のこと海のことを熟知しているので安心できる。ちなみに船賃は1万円前後だ。


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