農具・漁具・諸職の道具 - 鹿児島民具学会笠沙町中央公民館収蔵民具調査「笠沙の民具図録」 | 鹿児島の民俗 - 薩摩民俗HOME

農具・漁具・職人の道具

農具の個別民具解説

ミ(片口箕)

こくもつをあおって,実とくずを分ける

穀物の選別に用いる。風があるときに,これをあおって,実,殻,ちりを分ける農具。写真は展示用にもみをいれてあるもの。竹と木の皮を編んで作ってある。柄は木製。『笠沙町の民具』によれば,箕は大浦の市か,阿多からやってくる行商人から購入したという。

片口箕

幅65cm,長さ70cm,厚さ15cm

漁具の個別民具解説

エサオケ(餌入れ桶)

漁でえさになるイワシを入れておくおけ

写真の内側がエサオケで,タガが外れてばらばらになっている。杉材。タガはマダケ製。『笠沙町の民具』での調査報告によれば,枕崎方面の職人に作らせたものという。カタクチイワシをこのおけに入れてカツオ漁に行き,漁場でまくのに使われたという。

餌入れ桶

直径24.3cm,高さ16cm

職人の道具個別民具解説

ムシロゴテ(むしろ編み具―おさ)・ゴザゴテ(ござ編み具―おさ)

むしろをあむ道具,ござをあむ道具

上がむしろ織り用,下がござ織り用のもの。はたおり(むしろばた・ござばた)で織るときに縦糸を通すもの。これを筬(おさ)という。横糸は杼(ひ)という道具に通す。この二つで糸を交差させて織ってゆく。むしろの場合は糸にするのはわらなど。ござの場合はいぐさを使う。むしろはかつて農家の必需品で,穀物の天日乾燥や敷物として使った。

ムシロゴテ・ゴザゴテ

@長さ108cm,幅20cm,厚さ4cm
A長さ107cm,幅20.5cm,厚さ4cm

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