私の農業を支える小物や工夫 |
私が農業をしている中で、「これは便利!、これは助かる!」と思う小物や、農機具、作業法を少しずつ紹 介します。また、農機具を使用してみた感想なども。
1,枝つり用のPPバンド
蜜柑の生育が進んでくると、枝つり作業を行います。
おおむね、3センチを超してきたときに、@果実に対する日当たりを向上させるため。A枝折れを未然に防ぐためB果実の肥大を進めるため、の大きく3つの目的をもち、この作業を行います。
これまで20年以上、毎年、ハウス蜜柑の枝つり作業は欠かさず行ってきました。その過程ではいろいろな資材を使いましたが、結局、現在は、梱包用のPPバンドを使用しています。
特徴は、、
@1本を3本に裂いて使うことにより経済的。
A色を選ぶと、ほどよい頃まで使えてあとは、廃棄処分が楽。私は、黄色の手締め用をおすすめ。機械締め用や、黒色バンドは長持ちするが、裂けにくく、堅く、作業中に指が痛い。長持ちすることで、出荷が終わった後も切除しずらく、かえって面倒。
では、まず、PPバンドを設置する回転台の制作から。
準備するもの
@ テレビなどをテーブル上に配置するための回転台(直径45センチ程度のもの)
A VP30用のキャップ
B プラスチック接着剤セット (ホットグルーガン)
C プラスチック製の鉢
制作方法は簡単なので、写真をご覧ください。
@まず、テレビの回転台を用意します。
Aホットグルーガンで塩ビ管のキャップ(φVP30程度)を中央にしっかり接着
B しっかりとひっついたところ。こんな感じ。さらに、15センチ程度のφ30のVPパイプを差し込みます。
C 先に、VP30パイプが入る程度の穴を中央にあけた、プラスチック鉢を準備します。
D CのそれをPPバンドの中央に押し込みます。ちょうど入る位の鉢を先に探しておくのがポイント。
E 最期に、テレビ回転台に乗せたところはこんな感じ。
F 上から眺めるとこんな感じ。
この場合は、中央の穴がVPのパイプに対して小さすぎて、少し穴が割れちゃってるけど、ご愛敬ってことで。
笑笑
2,枝つり作業
では、このPPバンドを早速活用して枝つり作業をしてみましょう。
ただし、枝つりをするためには、枝をつるためのワイヤとかが作物の上に張られているのが前提なのであらかじめご了承ください。
@ つり上げる前の状態の房なり蜜柑はこんな状況。みかんがたわわになっているのはいいのですが、果実に日光が当たらず着色が遅れ、また、みかんの重みで、やがて、枝が折れます。
まず、作物の適当なところに、適当な長さのPPバンドをつるします。(なんと、適当な 笑)
A バンドを3つに裂きます。同じくらいの幅がいいですね。
みかんの場合、4つに裂いてもいいですが、あまり細いと絞ったときに、切れます。
ひも切れのショックでたまに、たわわに実った蜜柑枝が折れたりしますよ。ケチらないで、3等分くらいにしときましょう。
B ひもを蜜柑の枝にかけて、下から支えつつ、輪っかの中に端っこを通します、写真のように。
C 下から輪っかに入れた紐を引っ張りあげて、下からの紐が強く張られるように、手で助けます。(これが重要!!)
D この端をもう一度結んで、おしまい。
輪っかを結んだとき、その結び目が動かないことが大切です。
結び目が動く
↓
ずり下がる
↓
えだつりの効果もなくなり、また、枝が不必要にしぼられて、最悪、その部分から先が折れる
つまり、輪っかの形状を、えだつり作業後もずっと、維持できる事が大切です。
結んだところを、下にずりさげてみて、ずるっと、下に下がったら、紐結びの失敗です。
何度でもやりなおしましょう。
要領がわかると、簡単ですので誰でも出来ます。
E 通した端っこが余っていて、その下方に枝つりをすべき枝があったら、同様につり上げます。紐があるかぎり、がんばって、つりましょう。
F仕上がりはこんな感じ。
2,コンペット
これは、佐賀にみかんの研修に行ったときに見つけてきた小物です。
私のうちでは、絶対の必需品。コンテナを積んだまま運べるので、ひとつひとつ持ち上げなくても大丈夫。狭い小屋を効率的に使えます。
私の体重は、65キロ前後ですが、これくらいあれば、20キロの5段積みまでOK、女性の方や、体重の軽い 人は3段から、多くても4段かな。
あと、コンペットに関係して、倉庫がトラックの荷台と同じ高さなら、右の写真のように、コンペットで積み 降ろしも簡単です。できればトラックのボディは平ボディがいいかもね。鉄製の波型の床になっていても運版は 不可能じゃないけど、ちょっとつらいです。わたしは、ちなみに、写真のトラックは鉄板を張って、平ボディにし て使っています。これなら、2トンのみかんも10分でおろします。もちろん一人で。
3,ビニールの巻き上げ保存
ハウス栽培をしていると、一番大変と思うのは、ビニールの被覆と除去作業。わたしは1ヘクタールですからそれは大変な作業です。
そこで、考えました。ビニールを巻き上げパイプに巻き付けて、ハウスの棟においておけないか。
ビニールはみかんの場合、2,3年はつかっても大丈夫。きんかんは長くても2年だと思います。
そこで、下の写真でわかるように、巻き上げて、シルバーシートで巻いておきます。そうすると、カラスの被害
や日光による焼き付けもなくて、すこぶるいい状態で保存ができました。
巻き上げて棟に結んだ状態
展張するとこうなる。
シルバーシートはビニールの下にいれたままで大丈夫。