計算ものさし 〜うりざね形の作図を通して〜 (その2) 2005.3.28.     その1  home

 

(小円の)無数の切線を継いだとき、

 1) うりざね形の周は、(大円の)円周に等しくなる。
 
2) 長径は、直径の 4/3倍 になる。
 
3) 短径は、直径の 2/3倍 になる。

) うりざね形の周は円周に等しくなる
 
うりざね形の周がπ(の倍数)になるのは、円の面積率(π/4)による。

団扇の図の放射状の切線は、丸木板引きの図の縦線を、円周上の1点を要に結集したものです。

 円の面積率を π/4 というときは、(円周π × 直径1)/4 = π/4 というふうに考えます。
しかし、
 円の面積を長方形にならして、底辺1× 高さπ/4 = π/4 というふうに考えることもできます。
 この 高さπ/4 ですが、円の中に無数の縦線がぎっしり詰まっているとして、すべての縦線を平均した長さと同じです。(円の面積と長方形の面積が等しいというのだから、これは当然ですね。)
 また、すべての縦線を合せた長さは、π/4の倍数になっている。(その総数で割った長さが長方形の高さになるというのだから、これも当然ですね。)
 こうして、無数の切線を継いだうりざね形の周はπ(の倍数)になるというのですが、
 無数といわずとも、縦線がある程度密に並ぶと、その平均長は π/4 にぐっと近くなっているので、うりざね形の完成までもう一歩という図形(図1)が描かれたわけです。


 団扇の骨39本を順に継いでゆく。

.

距離(p)から高さ(h)と横幅(w)を導く式

として、

高さ(h)を導く式 

横幅(w)を導く式√(-)

) うりざね形の長径は、(大円の)直径の 4/3倍 になる

 これは、小円の切線の高さ(h)の平均値が 2/3 であることによるのですが、切線が無数にあるとき、高さ(h)の平均値が 2/3 になることは、高さ(h)の線を並列に配置すると判明するので、丸木板引きの図を借用して説明します。
. 

高さ(h)の合計
       (0〜40) 26.65

 個々の切線の高さは、切線自体の長さを計算に入れなくても、高さ(h)を導く式により末端の距離(p)から直接計算できます。

 (0) =−(1.00) =0
 (1) =−(0.95) =0.0975
 (2) =−(0.90) =0.1900
 ・・・・・・・
 (19)=−(0.05) =0.9875
 (20)=−(0.00) =1.0000
 (21)=−(0.05) =0.9875
 ・・・・・・・
 (38)=−(0.90) =0.1900
 (39)=−(0.95) =0.0975
 (40)=−(1.00) =0

39本の高さ(h)の線を、丸木板引きの図を借りて、平行に並べたところです。線の上端(下端)を曲線で結んでゆくと、
 上の曲線は =0.5−2X の軌跡、下の曲線は =−0.5+2X の軌跡
というようなものになっています。これは、高さ(h)を導く式 のかたちからも予想されたことですが、1対のパラボラを貝合せした状態です。正方形の面積を1として、囲われた領域の面積は 2/3 になっています。
 切線が無数にある場合には、ここもまた無数の高さ(h)の線で埋め尽くされることになりますが、そのときの高さ(h)の平均値はぴったり 2/3 になっている。また、線の総数×平均高に等しい「高さ(h)の総和」も、2/3 の倍数になっていると考えることができます。したがって、うりざね形の長径も、(大円の)直径の4/3倍になる。
(はっきりいうと「うりざね形の長径が4/3のとき、その周は π になる」ということです。わかりにくい説明ですみません)
.

距離(p)から高さ(h)と横幅(w)を導く式

として、

高さ(h)を導く式 

横幅(w)を導く式√(-)

) うりざね形の短径は、(大円の)直径の 2/3倍 になる

 これは、小円の切線の横幅(w)の平均値が 1/3 であることによるのですが、切線が無数にあるとき、横幅(w)の平均値が 1/3 になることは、横幅(w)の線を並列に配置すると判明するので、丸木板引きの図を借用して説明します。
.

横幅(w)の合計
     (0〜40) 13.19453

 個々の切線の横幅は、切線自体の長さも計算に入りますが、横幅(w)を導く式により末端の距離(p)から直接計算できます。

 (0)=1.0√{-(1.0)} =0
 (2)=0.9√{-(0.9)} =0.39230
 (4)=0.8√{-(0.8)} =0.48000
 (6)=0.7√{-(0.7)} =0.49990
 (8)=0.6√{-(0.6)} =0.48000
 (10)=0.5√{-(0.5)} =0.43301
 (12)=0.4√{-(0.4)} =0.36661
 (14)=0.3√{-(0.3)} =0.28618
 (16)=0.2√{-(0.2)} =0.19596
 (18)=0.1√{-(0.1)} =0.09950
 (20)=0.0{-(1.0)} =0
 (22)=0.9√{-(0.9)} =0.39230
 ・・・・・・・・

 39本の横幅(w)の線を、丸木板引きの図を借りて、平行に並べたところです。線の上端(下端)を曲線で結んでゆくと、8の字を横に倒したような線形が現れました(こんなかたちは初めて見た)。
 高さ(h)のときと同様に、この曲線に囲われた領域の面積をみはからって、(切線が無数にあるとき)横幅(w)の平均値が 1/3 であるといわなくていけないのですが、まだかたちの性格さえ不明なので、すぐに面積をみはからうというわけにはいかないのが悩みです。

パラボラを仲立ちにして

 横幅(w)のかたちは、いわば 4X−X+Y=0 の軌跡ということになるようですが、式がわかっても、その面積がわからないようでは、なんにもなりません。しかし、右の図のように四つに折って見ると、おなじみのパラボラにどことなく似たかたちです。
 すでに同じ高さ(0.25)になるパラボラを赤い線で描き加えています。このパラボラに囲われた領域が四つ折にした正方形の1/3を占める。すなわち面積が 1/12 であることはわかっています。横幅(w)のかたちにしても、このパラボラとひろさが等しいことを明らかにすれば、このかたちの面積は、パラボラに準じて、算定すべきものになり、その面積は1/12であるということになる。

 二つのかたちの共通点をいま挙げると、底辺の幅が等しい。また頂点の高さが等しい。これらの共通点は、ひろさを同じくする可能性に向かって重要な要素です。そこでもし、底辺から頂点までの間、双方の横幅を比べて、どの高さにおいても、これが等しくなっていることがわかれば、二つのかたちは、全体のひろさにおいては、互いにすこしも変わらないことになります。

平行移動のしくみ 

 横幅と高さの関係をあらわす式を右のように解いて、「どの高さにおいても横幅は等しい」ということがわかりましたが、それだけではつまらないので、二つのかたちの横幅が等しくなるという状況をひとつの図にしてみました。

 50枚のカードが斜めに積み重ねられていると思ってください。その右端に指を当てて、赤い四角の枠に押し戻したところ、カードの前側面に描いておいた曲線がパラボラのかたちに変わっていたという図です。
 カードの中央と両端にみられる斜線がやや丸みを帯びていることに注目してください。

 どの高さにおいても横幅は等しい

 〔横幅(w)のかたち〕
 
 4X=0
 () 4=0

1±√(-16Y) √{±√(-16Y)}
──────── X= ──────────
2√2

 横幅()をあらわす式

√{+√(-16Y)}−√{−√(-16Y)}
──────────────────────
2√2

 8
 =1+
√(-16Y)−√(16Y)+−√(1-16Y)
  =2−8Y
       =0.25−Y .......1)

結論

(小円において)扇骨が無数にあるとき、
 1) 長さ(Q)の平均値は π/4 になる。
 2) 高さ(h)の平均値は 2/3 になる。
 3) 横幅(w)の平均値は 1/3 になる。

したがって、うりざね形の
 1) 周は、(大円の)円周に等しくなる。
 
2) 長径は、直径の 4/3倍 になる。
 
3) 短径は、直径の 2/3倍 になる。

 

〔パラボラ〕
 Y=0.25−4X  4X=0.25−Y
 X=±(1/2)*√(0.25−Y)/2

 横幅()をあらわす式

 =√(0.25−Y) =0.25−Y...2)

  1),2)より、 すなわち、

 二つのかたちの横幅はどの高さにおいても等しい。

 

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