慶応二年の薩摩暦    干支と曜日     home

昔のこよみと今のこよみ

 江戸時代の仮名暦は、今では占い・迷信でしかない記事も含めて記載内容が非常に豊富ですが、現在のカレンダーは、言葉は少なめにした簡素なこよみになっています。

 「こよみ」は「日にちを読む」ということだから、月日を間違いなく数えていれば済むことですが、淡々と数えていると退屈になります。そのせいか、こよみにまつわる占い・迷信は今でも盛んですが、なにもかも1年ぶんのカレンダーに集めておく必要はないということでしょうか。
 2月14日が「聖バレンタインデー」であるというようなことはカレンダーに載っていなくても、マスメディアを通じて盛んに宣伝されるので、この日を知らずに過ごせる人は少ない。

 新聞もテレビもなかった昔のこよみは、情報のすべてを一枚のこよみに盛り込んでいたのかもしれません。

 天保壬寅元暦 慶応二年丙寅 (さつまごよみ) 鹿児島県立図書館所蔵

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慶応二年の薩摩暦

 この暦本の編者、水間喜藤太良包は鹿児島・島津藩の藩士であるが、「薩陽 天文生 水間良包」とあるように、形式上は朝廷の陰陽寮に勤める天文生です。
 奈良時代以来八百年続いた宣明暦法にかわる貞亨の改暦によって、それまで地方の暦師により勝手に作られていた庶民使用の頒暦の暦注、形式は、全国一様に統一されることになった。その編暦は幕府天文方がおこない、暦日の禍福吉凶などの非科学的暦注の記載は京都陰陽家賀茂(幸徳井)家が司る。かくして全国の暦本が統一されたにもかかわらず、ひとり鹿児島藩(薩摩藩)だけは、自国で暦本を編纂し(薩摩・大隅の二国に日向国の東南部を加えた)藩領内に限って頒布していました。
 鹿児島県立図書館には、天保壬寅元暦、慶応二年丙寅・同三年丁卯・同四年戊辰・明治二年己巳という4冊の薩摩暦が所蔵されています。
 明治維新によって幕府天文方は廃止され、編暦頒暦に関するすべての権限がいったん土御門家に集められたので、土御門家の門弟であった水間喜藤太も早速召集され、監事六人のひとりとして作暦に従事しています。

斗木      .

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慶応二年丙寅

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十四日きのへいぬ 十三日みつのとのとり 十二日みつのへさる 十一日かのとのひつじ 十日

かのへむま
九日

つちのとのみ
八日

つちのへたつ
七日

ひのとのう
六日

ひのへとら
日出より日入迄

昼四十六刻

夜五十四刻

六より六迄

昼五十一刻

夜四十八刻半余

五日

きのとのう
四日

きのへね
三日

みつのとのい
二日

みつのへいぬ
朔日

かのとのとり

 

正月大

 

建庚寅

 

 

土公在東及竈

 

 

天    上   天
一    弦   一
申未        午


十く||||||

 

 

よろづ

月空

入学
治病家とき

大明

まつり起工人もとめ

次吉

ゑんくみ家立針灸

活躍

屋ふしん

種まき

地火

金堂

そせを
市立
牛馬屋

天息

うつり衣たち

月徳

出行
種まき

正月中

今暁七時五分

動出

針灸よめ取

生気

けんふくよりあい

家ふき

母倉

弓兵法初鍬初馬のり初舟のり初かみをり

|||||||||| 吉慶

吉書始

み初蔵ひらきゆあびかみをり

薩摩暦の特色

 薩摩暦は、伊勢暦などと同じく木版摺りの仮名暦ですが、大田南畝が「彼国の暦は書物の如くとぢて明白にして甚見安し」
と評しているように、丁寧に製本されています。

 薩摩暦は、その地理的な特殊事情に基づいて特別に公認された暦本であり、その記載内容においても、全国一様の他国の暦とはおもむきを異にしていた。
(渡辺敏夫;日本の暦)

 薩摩暦の暦注を見ると、全国一様の暦にあるものに加えて、東シナ海を隔てて中国(当時は清国)の暦に見られるものがいくらか混じっているようです。
 また、二十四節気における昼夜の刻数は地元鹿児島で観測した結果が記されているので、(薩摩暦の昼と夜
 「昼夜の刻数は此国の見る所なり。他国の為にはあらず。」
という注意書きが掲げられています。 

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 正月の後半(十五日〜晦日)                      井木....

晦日

かのへとら

廿九日つちのとのうし 廿八日つちのへね 廿七日ひのとのい 廿六日ひのへいぬ 廿五日きのとのとり 廿四日きのへさる 廿三日みづのとのひつじ 廿二日みづのへむま 廿一日かのとのみ 日出より日入迄

昼四十八刻

夜五十二刻

六より六迄

昼五十三刻

夜四十七刻

廿日

かのへたつ

十九日つちのとのう 十八日つちのへとら 十七日ひのとのうし 十六日ひのへね 十五日きのとのい 慶応二年丙寅
天一
十方くれ 退下弦 天一
戌亥
 

啓蟄

天一
吉愛

起工けんふく動出

よめ取

帰忌

生気

まつり治病井ほり

母倉

たからおさめ人からめ

月息

種まきいとくり


針灸

明星

よめ取うつり出行

神在

治病家とき


 

けんふく出行かまぬり

次吉

家立衣たち

針灸

 

血忌

黄道

かべぬり屋ふしん

種まき

地火
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十く
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よろづ

三月節

今暁八時九分

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天息

けんふくいとくり

 

天赦

そせをうつり木きり

大明

家立うりかい

よめ取針灸

めつもつ日

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よろづ

六合

種まきたからおさめ