四角錐の体積 2006.1.28.            あゆみ(歩)

1つの立方体〔体積 1〕を分解すると、3つの四角錐(同形同大)ができる。
この結果、ひとつの四角錐の体積は、立方体の体積の/、すなわち〔体積/〕であることがわかる。

〔図1〕
まず、
立方体を、三角柱(1、2)に切り分ける。

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つぎに、
  三角柱(1)を、四角錐(1)と三角錐(1)に切り分ける。
また、
  三角柱(2)を、三角錐(2)と四角錐(2)に切り分ける。
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〔図2〕

 

 三角錐(1)と三角錐(2)は、切断面を貼り合わて、ひとつにする。これにより、四角錐(3)ができる。

〔図3〕

 

 四角錐(1)と四角錐(2)は、真上から見ています。四角錐(3)は、真正面から見ています。
 3つとも、底面が正方形で、頂点(p)は隅の上に位置しています。
 したがって、これらのものは3つ互いに同形同大の四角錐であることがわかりました。
 では、ひとつの四角錐の体積はどうか? これは、立方体の〔/〕になっているわけです。

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補足 その 百聞は一見に如かず

        

途中経過です。最終ステージはお見せできませんが、結果については容易に察しがつくと思います。

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(四)角錐の体積(底面の面積×高さ)
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というウロ覚えの公式も、ここまでやると、自分も遅れて発見した公式になる。
いちばんいいのは「やって見る」ことなので、こういう実験は、数学苦手という人に、特におすすめです。

補足 その 蝶のように舞い、蜂のように刺す。

〔図2〕   

三角錐(1)と三角錐(2)の大きさは同じです。それが証拠に、鏡に映った像は相手の実体に重なります。
つまり、三角錐(1)が鏡に映った像は、三角錐(2)に対して、同形同大だというわけですが、
私は、鏡の左右に対称的なかたちが生まれる理由を説明したくて、表面の展開図を描いてみました。

〔図4〕

三角錐(1)の展開図と、三角錐(2)の展開図は、平行に重なるので、形の区別がつきません。
ただ、2つの展開図を折って立体(四面体)にするとき、図(1)は手前に、図(2)は奥に向って折込みました。
これが両者の形を異ならせることになり、2つの四面体は、蝶のように舞い、左右対称をなすことになりました。
つぎに、
緑色の三角片を切り離した2つの展開図を、正方形の対角線になるところで、継ぎ合わせて1つにします。
この「閉じれば五面体になる」という展開図は、手前に折込んでも、奥に折込んでも、形に相違は生じません。
したがって、
四角錐(1)(2)(3)は、頂点(p)を目がけて、立方体の底面また隣り合う両側面から、蜂のように刺せばよい。


四角錐による立方体の分解と合成.

 立方体1個 は、四角錐3つ に分解されることがわかりました。
ここで〔問題〕です。
 では、四角錐3つ が集まると、立方体1個 になるでしょうか?

四角錐3つで 立方体1個になるか、ならないか。
 これは、分解ではなくて、合成の可能性を実証することです。
 しかも、立方体が合成できることを実証するのはあなたです。
 あなたが、新たに四角錐(3つ)を作り、それで立方体(1個)を作ってみないことには、なんともいえません。図画工作の手作業を必要として、実験レポートが求められる課題になると思います。
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終りに

 普通「四角錐」というと、頂点と脚が図体の中央にあるピラミッド型の四角錐になります。
 これは、そのピラミッドを4つに割ったために、頂点と脚が図体の隅に「偏った四角錐」ということになります。

  仮令方錐(ほうすい)下方二尺高一尺即四陽馬(ようま).
  合三陽馬(ようま)而成一立方(りつほう).

 四角錐(方錐)の構成部品であり、また立方体の構成部品でもある、「偏った四角錐」は、『九章算術(劉徽注)』の文中では「陽馬(ようま)」と、固有名詞で、呼ばれていたものです。私は、この素敵な名前をどこかで切り出そうと思いながら、きっかけが掴めずに言いそびれてしまいました。
 ですが、3で割る理由の検討はこれからも続けます。

 四角錐を切り分けてわかる3で割る3つの理由

 そこでは、3で割る理由を、『九章算術』の原文に沿って、検討しますので、引き続き読んで頂ければ幸いです。

社会科の算数 あゆみ(歩)