第4回 アニマシオンで遊ぼう! 

   2008年 8月6日(水) 10:00〜12:00


セミナーC 子どもたちと一緒にアニマシオン (対象:小学校低学年・中学年)

                                 
  (講師:岩辺泰吏さん)

   1.「きちょうめんななまけもの」  (ねじめ正一)

      〜司書による読み聞かせ。途中、体を動かしながら聞く。

   2.「くいしんぼうさんのうた」  (まど・みちお:詩、馬場のぼる:絵)

      〜参加者を3つのグループに分けて、擬態語の部分をくり返して言わせる。

   3.「おとうとのおっぱい」  (宮西達也)

      〜お孫さんの兄妹の話から読み聞かせに入る。

   4.「ひまわり」  (和歌山静子)

      〜音の部分だけ参加者も一緒に声を出す。

   5.「ネコのタクシー」  (なんぶかずや)

     〜「ネコのタクシー」というお話で、この中身を考えてみましょう。(3年生対象)
        *「ネコのタクシー」は目次が1つの小話のタイトルになっている。
        *参加者を10グループに分ける。
      @目次が一つ書かれたカードを各グループ1枚ずつもらい、お話の何番目か
        を考える(代表がカードを持って、前に出て並んでいく。)・・・・ここでは正解は言わない。
      A各目次の話の一部分を先生が読み上げるのを聞き、持っている目次の内容だと思ったら
        手をあげて、各自次の話が書かれた用紙をもらいに行く。
      B各自次の話は文章が用紙3枚に分けて書かれており、最後に内容に関する質問があるので、
        順番を考えて並べなおし、質問に対する答を考える。
       C各自次の話にあった挿絵(2〜3枚)を選び、挿絵を見せながら文章を読んで、各自次の話
        と答を発表する。(このとき、正しい目次の順番で発表させる。)
           

   

   このセミナーは、子どもたちも一緒に参加したので、子どもたちの反応を実際に目にすることができて、とても
   よかったです。また、岩辺先生のお話は、表情豊かに体全体を使ってなさるので、聞いているだけでまさにアニ
   マ(魂・心)が活性化されます。そして、何気ない言葉の端々に、先生が子どもをとても大切にされていることが
   感じられ、胸がほんわか温かくなると同時に、自分自身を振りかえさせられます。

    「ネコのタクシー」では、子ども・大人まじってのグループ活動でしたが、その中で「子どもを前に出すことが、
   子どもを大切にすることではない」「話し合いの中で子どもの意見を取り上げること、話し合いの仕方を教えるこ
   とが大事」というようなことを先生が言われ、アニマシオンを通して子どもとどう接するかということも考えさせられ
   ました。また、目次を使って1冊の本をみんなで楽しむ方法は、とても興味深く、ぜひ実践してみたいと思いまし
   た。

    これまで、アニマシオンは子どもたちが本を事前に読んでおくか、子どもたちに十分行き渡るだけの冊数の本を
   揃えないとできないことが多いと思っていましたが、岩辺先生のされるアニマシオンでは、ちょっとした工夫で(しっ
   かり考えられている工夫だと思いますが)、いろいろな本を使ったアニマシオンができることを教えていただきまし
   た。学校が始まったら、早速やってみようという気持ちでいっぱいです。今から子どもたちの嬉しそうな顔が浮かん
   できて、楽しみです。

                                                (文責 M.K)



セミナーD 子どもたちと一緒にアニマシオン (対象:高学年・中学生)

                                 
  (講師:笠井英彦さん)


    昨年からお願いして実現した高学年から中学生を対象にしたアニマシオンは「トイレットペーパーで国際理解」。

    テーブルの上に準備されたのは、色も大きさも材質もさまざまなトイレットペーパー。笠井先生が世界各国で旅した
   折に、記念に持ち帰ったものだそうです。ピンクのおしゃれのはフランス、漂白していないのは環境の国ドイツ。中には、
   アメリカの土産物のお店で買ったというサダム・フセインの肖像入りの立派なものまであります。一般に、ヨーロッパは
   幅が狭く、日本サイズはアメリカ型で幅広です。

    最初は、パソコンで江戸時代に花のお江戸でよく見かけたという3枚の絵が映し出されます。「桶を乗せている大八車」
   「天秤棒で桶をかついでいる人」「桶を運んで川を下る船」が映し出されます。。「これは一体何をしているの?」笠井先生
   の問いかけに、子どもたちのアニマが活発に動きます。実は、これは江戸時代活躍したという○○○屋さん。

    江戸時代日本を訪れた外国人は、江戸の町の清潔さに、いちように感嘆の声を上げています。江戸は、完璧なリサイク
   ル社会だったのです。因みにちなみに、当時のヨーロッパのトイレ事情は?笠井先生のパソコンは、壷の中身を2階から
   道路にぶちまけている図を写しだしています。題して「路上の恐怖」。この頃、ヨーロッパで発達した衣装は何でしょう?

    次は、テーブルの上のトイレットペーパーの説明を受けた後、いよいよトイレットペーパークイズのはじまり、はじまり。
        「世界63億人のうち、トイレットペーパーを使っている人はどれくらい?」
        「日本人が1日に使うペーパーは、地球何週分?」
        「牛乳パック30枚で何個のトイレットペーパーができるの?」
        「古紙から紙をつくる場合と、パルプからつくる場合の使用エネルギーはどちらが多い?」

   まだまだありましたが、大人にもけっこう難しい。正解が出るたびに歓声があがりました。
   目隠しして再生紙のペーパーとパルプのペーパーとを当てるゲームもあり、手触りでは区別できないことが判明。二度と
   再生できないトイレットペーパーこそ。100%古紙を使うべきだという話に全員納得でした。



          

                                                      (文責 E.T)