第4回 アニマシオンで遊ぼう!
2008年 8月5日(火) 10:00〜12:00
セミナーA 「人権のアニマシオンU」 (講師:笠井英彦さん)
「アニマシオンで人権ってどうするんだろう!?」と、わくわくしながら、今回のセミナーに参加させていただきました。
まず「ダウト」。はじめに正しい文章を読み、2回目はところどころ違えて読む。桃太郎がベースの文章なのですが、
その違った箇所がわかった瞬間に「ダウト!」と声をあげる。(私はほとんど気づきませんでした・・・。)
「今年は2008年、人権に関する重要な年です。」と笠井先生。「『世界人権宣言』が採択されてから60年目を迎えました。」
ここで、谷川俊太郎訳の本「世界人権宣言」が登場。笠井先生は、中3のクラスでこの世界人権宣言の全条文30条のうち、
どの権利が好きか尋ねたところ、“第24条 大事な休み”が一番人気だったそうです。(なんでも、静岡の子どもたちの夏
休みは少ないんだとか。)
そして、ここから『世界人権宣言 鹿児島ワーク』をスタート!
「世界人権宣言30条の中で、今、鹿児島の子どもたちに必要な条文はどれか。グループごとに3つ選んで、その理由を考
え、そのイメージと合う絵を用意したものから選ぶ、そして発表。」
う〜〜〜〜ん
続いて、「相談者を救え」。
これは、“大親友がいじめられていて、自分はどうしたらいいんだろう”という悩みを持った相談者を、今、選んだ世界人権
宣言の条文を使って救おう!というもの。
「条約や憲法は、使っていくもの」と笠井先生。そういう発想のなかった私は驚き、そして新鮮な思いがしました。これは、
いじめがあるときに使うといいのだとか。いじめ問題は、どうしても「かわいそう」だとか感情論で解決してしまうことが多い、
けれど、こういった条約や憲法を使うと「誰にでも幸せになる権利がある。しかし、いじめている人はそれを侵害している」と
いうような理屈や根拠をもって解決することができるからだそうです。
「人権」「権利」「憲法」・・・よく聞くことばですが、私自身、自分には直接関係なく、とても難しいイメージを持っていました。
でも、今回のセミナーを通じて身近に、そしてそう難しくかまえなくてもいいんだということを感じました。また、そう感じさせる
アニマシオンの手法って、やはりすごいなということも身を持って体験できました。
やり方ひとつで、難しいこともみんなで楽しく学ぶことができる、そんなアニマシオンの手法を取り入れた笠井先生の授業を、
子どもたちが楽しそうに受けているのが目に浮かぶようです。私もこの時間だけ中学生に戻り、まるで笠井先生の生徒にな
ったように、同じ時間を共有することができました。これもアニマシオンの力だったりして・・・(?)
*紹介された本
「人権の絵本1 じぶんを大切に」 (岩川直樹・大月書店)
「人権の絵本2 ちがいを豊かさに」 ( 〃 )
「世界人権宣言 あたりまえにいきるための」 (アムネスティ・インターナショナル日本支部)
(谷川俊太郎・金の星社)
「日本国憲法」 (伊藤 真 ・長倉洋海、金曜日)
(文責 M.I )