伊藤明美さんをお迎えして
「子どもの本とおはなしの世界」
第一回 2008年 6月 1日 (日)
*子どものためのおはなし会 10:00〜11:45 (かごしま近代文学館・メルヘン館 メルヘンホール)
10:00〜10:40 小さいひとへのおはなし会 (4歳から)
わらべうた 小山のこうさぎ ももや
うえからしたから にぎりぱっちり
絵 本 もしゃもしゃ ふわふわくんとアルフレッド
おはなし きつねのちょうちん おばあさんとブタ
11:00〜11:45 大きいひとへのおはなし会 (小学生から)
絵 本 やさいのおなか
詩 たあんきぽおんきたんころりん
絵 本 アンディとらいおん
おはなし 猿婿 ミアッカどん みつけどり
*おはなし会の様子
当日、鹿児島市内の小学校が日曜参観日で、参加者が少ないのでは・・・と心配しましたが、おはなしを届けるの
にはちょうどいい人数の子どもたちと、たくさんのとっても大きい子どもたち(!?)が集まってくださいました。はじめの
うちは緊張して、なかなかお母さんから離れて前に行けなかった子も、伊藤さんの優しいお声のわらべうたが始まる
と、自然と前の方に移動し、布をもらって嬉しそうに手に持っている姿が印象的でした。伊藤さんが、小さい子たちの
おはなし会の中で、ことばのリズムを伝えるわらべうたをとても大切なもの!と位置づけていらっしゃるからこその姿
なのだ・・・ということは、午後からの講演会の中でのお話をうかがってよくわかりました。
本当におはなし会があっという間!と思うほど、おはなしに集中し、集まった方々と一体の体験をさせていただいた
気がします。
( M.T さん )
*講演会 13:30〜15:30 (かごしま近代文学館・メルヘン館 文学ホール)
まずは、全国一充実した図書館といっても過言ではない浦安市立図書館の素晴らしい環境を伺ってびっくり!! 市民が
約10分歩けば利用できる図書館分館があり、児童書購入費にも恵まれ、図書館業務についている全員が司書資格を持
ち、各専門のノウハウを持ったプロ集団であることもうらやましい限りです。 また、児童書担当スタッフで年間900回近くの
おはなし会や、ブックスタート等も実施し、全員が語りの勉強もしながら業務をこなしていらっしゃるとのこと、浦安図書館
の充実ぶりは、予算もさることながら、スタッフのたゆまない努力の賜物なのだと、多くの方が実感されたと思います。
講演内容より
*ことばを育てる・・・・ ことば=文字ではない。ことば=音+意味である。
一方的な機械からの音では子どもには伝わらない。
人間の声が一番。
*わらべうた・・・・・・・・ 信頼できる人間がいるということを感じ取る。
絵本という前に親(大人)と子どもが関われる絆が育っていることが必要。そのために
わらべうたはとても有効。
布を使ったわらべうたでは、ひとりひとりと目を合わせる。1対1の場面が大切→信頼。
*0〜2歳の絵本・・・・ たくさんの絵本よりお気に入りの1冊を。
おはなし会の時は、新しい本ではなく、読み継がれた本を選ぶ→司書としての力量。
出版後30年経った本を大切に。
絵に力のある本は、文章に書かれていない部分まで描かれ、細部まで書いてある、そし
て、絵と文が一致している。
とてもわかりやすく、また大切なことを再認識することができる内容でした。今年度は7月、来春2月と伊藤さんの講演会や
おはなし会が計画されていますが、たくさんの方々に聞いていただけたらと思いました。
( 文責 M.T )