2012年1月29日(日)
「柔和な人の幸い」
(マタイ5:3-5)
  「柔和な人は、幸いである。その人たちは地を受け継ぐ」(5)
  「柔和」とは英語の聖書では、meekあるいはgentleという語が使われています。ニーチェはこの語を「中庸」と捉えました。聖書の語る「柔和」とは、おとなしい、臆病な、といった弱さの面ではなく、誤ったことに対しては、恐れずに立ち向かうことのできる強さのしるしであると考えます。イエスさまご自身も「柔和」な人でした。同じマタイ5章39節では、「だれかがあなたの右の頬を打つなら、左の頬をも向けなさい」と、同じ44節では、「敵を愛し、自分を迫害する者のために祈りなさい」と語っておられます。ここからガンジーは無抵抗主義を学び、キング牧師も無抵抗を貫いて、社会を動かしました。しかし、これを実践することは並大抵のことではありません。そこには、自分自身が神さまに愛されている、神さまによって罪を赦されているという信仰なしには、なし得ないことなのです。
 「柔和」な者とさせていただけるよう祈りましょう。変えられて「柔和」な者とさせていただいた先には、「地を受け継ぐ」つまりこの世にあっても勝利することができるという素晴らしい約束が待っているのです。