2004/10/10 Y/SAKAKI

 とうとう10月に入ってしまった。奄美の島々に秋を告げる渡り鳥サシバがミーニシ(北からの季節風)と共にやって来た。「きっきぃ〜きっきぃ〜」と鳴きながら空高く旋回している。この鳴き声を聞くと夏の終わりを実感する。後一月もしない内に短パンTシャツの季節も終わるかと思うと少し淋しくなる。

 残り少ない夏のサイトフィッシングを求めて笠利町に車を走らせた。目指すは潮の引いた喜瀬フラットだ。吹きさらすミーニシで波打ち際は濁っている。濁りを避けてウエイディングする。水面もウサギが跳ぶような状況でチヌを探しづらい。チヌを探しにくいということはチヌからもこちらが見えにくいわけでべた凪ぎよりは釣り易い。が、魚とファイトする前に風とファイトしないといけない。思った所になかなかフライを送り込めない。チヌの頭の上を数回も叩いてしまった。キャスティングが上手く決まり良い所にフライが落ちたら一発でフッキングした。#6ロッドを満月に曲げクリックブレーキを逆転させる音は最高の効果音で心が躍る。写真に収めリリースした。

 お次は隣の手花部フラットを目指す。こちらも濁りが入っている。ミーニシも程々に吹いて欲しいもんだ。濁りがあったので不用心にウエイディングしたらチヌが群れていたようで数十匹が一斉に逃げ去ってしまった。
しばし浜辺を彷徨う・・・水深30cm位の所でチヌの群を発見。

 ここで気を付けないといけないのは。興奮してすぐにキャストしないことです。どの魚がこちらに頭を向けてる先端の魚であるかを見極めることが大切です。群の中にフライを落してしまったらTHE ENDです。先端の魚が分かったら、その魚の前にフライを送り込んでやります。活性が高ければ我先にと追い掛け競い合って食い付きます。
 
約束通りに群の先端にフライを送り込むことが出来た。数匹がフライに気付き猛チェイス。40cm弱のチヌが食い付きリールを逆転させながら走る。これで群は散ってしまうがまた探せば良い。

 2匹釣ったところでマー坊と笠利町でウッキーズフィシャーマンズボートを運営するウッキーこと滝澤一美ちゃんと会う。ウッキーは最近すっかりフライにはまってしまったみたいです。ルアーみたいに簡単に釣れないところが面白いらしい。これはフライ熱に感染した症状です。もう投げ続けるしかありませんね!仲間が増えて素直に嬉しい。みんなで釣ってるうちにニューターゲットが現れるかもしれない。

 終わりの近づいた奄美の夏。遠浅の浜辺でチヌを探しながら彷徨う贅沢。今年はいつまで出来るかな・・・
       
 (本日の釣果はチヌ3匹、コトヒキ数匹でした。)





強いミーニシに向かってキャスト

べた凪ぎより釣り易い

手花部にてマー坊、最近フライにはまってるウッキー
増えつつあるフライ人口なんか嬉しいな〜

本日の1尾目

2尾目

ヒレが美しいコトヒキ

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