2001.8.24 Y/SAKAKI


 行って来ましたよ私の楽園クリスマスアイランド。「魚釣りでわざわざ海外まで?好きだね?病気じゃないの!?」と言われれば・・・ま〜かなりのレベルのお馬鹿です。
 今回は、
時期がお盆と重なったもんだから航空券の高いこと需要の多い時こそ安くして欲しいもんだ。安いチケットを求めた結果、奄美から伊丹空港まで飛び、伊丹空港から新大阪駅までバスで、新大阪から名古屋へ新幹線で。スーツケースをゴロゴロ転がして大移動。やっとたどり着いた名古屋駅に今回のメンバーの宇佐見さん坂野さんが迎えに来てくれていた。この時点でちょっと疲れたが、めざす楽園はここから遙か1万キロ彼方の赤道直下。旅は始まったばかりなのだ。
 もう一人のメンバー竹内さんとは名古屋空港で合流。我々4人を乗せたジェットは名古屋空港を8/11の夜7時30分にテイクオフ。ホノルル空港には同日の午前7時50分に到着まる1日得した気分だ。めざすクリスマス島へはホノルルからさらに2000キロ約3時間のフライトが待っている。クリスマス島へはホノルルから毎週日曜日の週1便のみで前泊が必要となる。観光、買い物の好きな人にはこれは嬉しい1日だ。ホノルルで日焼け止めや酒のつまみなどを買ってこれからの楽園での生活に備える。翌朝、4時にホテルを出発し空港へ向かう。アロハ航空カウンター前には総勢27名のアメリカ人フライフィッシャーマンがあふれかえっていた。明日から始まる爆釣の話題で多いに盛り上がっているようで賑やかを通り越してやかましい。我々4人だけのクリスマス島独占の夢ははかなくも壊れてしまった。定刻を40分遅れてフライト。
 管制塔も何もないクリスマス島の国際空港に10時過ぎに到着。短パンに裸足の入国審査官の簡単な入国審査を終えて宿泊先となるCCH(キャップテンクックホテル)へ向かう。ホテルまでの移動や釣り場への移動はトラックの荷台に座席をつけたこのトラックが足となる。
 早速、昼から釣りが始まる。狙いはボーンフィッシュのみ。タックルはセージの#8、リールは軽くてドラッグ性能も信頼できるウオーターワークスに熱帯でもへこたれないフローティングライン#8、バッキングにPE3号を200m巻いた。これで70cmオーバーがジェットランしても大丈夫。1日中キャスティングするので軽いにこしたことはない。一応予備タックルを1本準備する。
 簡単なサンドイッチの昼食を済ませ向かったのは2年前のクリスマス島最後の日に良い釣果のあった1時間ほど車で走ったY・SITEへ。現場に着いてみると貿易風が台風並に強くてキャスティングが大変そうだ。フライはおきまりの重めのアイの付いたC・チャーリーを結ぶ。ガイドと並びこちらに向かってくるボーンを探す。しばらくするとリーフエッジから薄緑色に見えるボーンが餌を探しながら上がって来た。ボーンの進行方向を予想してフライを送り込む。まずはボーンにフライを見つけてもらう為にゆっくりリトリーブ、また、ゆっくりリトリーブ、追い掛けて来たら少し早めにリトリーブ、尾ビレをふりふりやって来たら最後は小刻みにチョコチョコと動かしてやる、すると目の前でフッキング、次の瞬間信じられないスピードのジェットランが待っている。50CMオーバーになるとファーストランで一気にバッキングが引き出されて行く。
あ〜なんてしあわせ!もう我慢できずウッヒャヒャと大声で笑ってしまう。その横でガイドは次の獲物を探し始める。初日は午後からの釣りでそれぞれ5〜6匹の釣果。明日からの肩慣らしには丁度いい調整となった。

初日/ 2日目/ 3日目/ 4日目/ 5日目/ 6日目/ 最終日


TEXAS FLAT

 
 
2日目は、沖のスモーキーフラットへ。CCHから車で30分程の所にあるロンドン港からスキフボートと呼ばれるアウトリガーの付いた舟でラグーンの中に広がるフラットを目指す。スモーキーフラットはその名の通り砂の粒子が細かくて少しの風と波で白く濁ってしまうところからその名が付いている。今回も強風でフラットは真っ白。サイトフィッシングにはかなりきつい。午前中広大なフラットをさまようように探すがいい結果が出ない。ランチタイムは自分で作った特性サンドイッチ。普段パン類をあまり食べないんだけどここで食べると美味しいだなこれが!腹ごしらえをすませボーンを求めオービスフラットをめざす。ここはラグーンの真ん中辺りにあり膝くらいの水深がずーっと広がっている。餌となるエビやカニなどがいそうな所を重点的にサーチライトで照らし出すかのようにボーンを探しながらゆっくり歩いて行く。すると『あそこに1匹・・・あそこにも1匹・・・ここにも1匹・・・向こうからはデカイのが泳いでくるぞ!どれにしようかいな?』てな案配でいる所にはいるんだよなこれが。当然一番デカイのに照準を合わせてキャスト。ボーンの手前に落ちたフライにアクションをつけると一発でフッキング!アッという間に100mのジェットラン。寄せるのがこれまた楽しい。この魚のどこにこんなパワーがあるのか不思議でしかたない。巻いては出されの繰り返しで手元にやってきたのは65cmオーバー!私の今回の最大魚だった。その後も面白いように釣れ続いた。納竿前には前方からボーンのスクールがやって来るもんだから止めるに止められず。優柔不断の典型。スキフを待たせ!皆を待たせ!すまんすまん!本当はもっとやりたかったのだ〜!その日のビールの旨いこと旨いこと。世界一の幸せ者でした。

初日/ 2日目/ 4日目/ 5日目/ 6日目/ 最終日

 
3日目はスキフボートで沖のエレナフラット&マイルフラットへ。毎朝5時10分の起床と連日の釣りと連夜の酒飲みで朝が少々きつくなってきた。明日あたりが疲れのピークかも?
 本日のガイドはテンギラことニックネームがイングリッシュ、まるで最新鋭の魚探、ソナーが目に付いてるんじゃないかと思うほど魚をよく見つける。両手を使って
『あそこ、あそこ、あそこ、100ft向こうに2匹、そんじゃ、30ft先のあいつがいいねキャスト!』我々には全く見えないのに彼の能力には脱帽だ。イングリッシュにロッドを持たせたらいったいどれくらい釣ってしまうのか見てみたい。でもあまりのショックに立ち直られなくなるかもな〜?イングリッシュがクリスマス島NO.1ガイドに間違いない?
 午前中イングリッシュと同行したのは宇佐見さん坂野さんのふたり。ランチタイムでスキフに乗り込んで来た二人の第一声は
『凄いよ本当に凄いね!視力は5.0いや8.0くらいあるかもな〜!!!』なんて満足そうな顔。爆釣だったようで特製サンドイッチもひときわ美味そうだ。
 午後から竹内さんと私がイングリッシュと同行。ところが魚はどこへ行ったのやら・・・?フラットを3回も変わったのにイングリッシュの両手は動かなかった。あ〜残念!彼がいないと言えばいないのだ。簡単にあきらめがつくから不思議。魔法でもかけられたか・・・?

初日/ 2日目/ 3日目/ 5日目/ 6日目/ 最終日

 
4日目は、トラックに乗りロンドンチャンネルへ。ショアーNO1のY・サイトのすぐ近くのポイント。本日のガイドはちょっと年輩のキャップ。ショアーではエッジから上がってくるボーンを狙い打ちする。竹内さんがガイドと楽しんでいる間、私はミルクフィッシュにさんざん遊ばれてしまった。こいつがボーンにそっくりでエッジの方から5〜6匹の群で次から次にやって来る。それも型が良いもんだから夢中になってキャスティングを繰り返してしまった。『なんで釣れないの?おかしいな?ミルクかもな〜?でもボーンかもな〜?ミルクだとしてもボーンも混じってるて言うしな・・・?』半信半疑のキャスティングを30分近くしてしまった。どうやら同じ群が出たり入ったりしているらしい。もて遊ばれてしまったくっそ〜やっぱりミルクだったのだ。足早にそのポイントを離れやっとボーンをGET!
 竹内さんの所からキャップがやって来た。しばらく歩いていくと頭上が賑やかになってきた。鳥達のコロニーに近づき過ぎたようで大きな鳥が挨拶にやってくる。『お前ら帰れ!』って多分怒っているはずだ。潮通しの良いチャンネルのポイントにたどり着いた。ボーンがやって来るんだけど怒った鳥達がことごとくボーンを追い払ってしまうのだ。仕方なく移動。100mも歩かない内に鳥たちもやって来ない所があった。あっちこっちからボーンが、ワンキャスト・ワンフィッシュ状態で釣れ続いた。満足満足!ランチタイムにトラックに戻ると、竹内さんがずーっと同じ場所にいる。と言うことは次から次に群がやって来ていて爆釣しているということだ。
『竹内さ〜んお昼にしようか!』後ろ髪引かれっぱなしで渋々戻って来た。興奮気味に『エッジからボーンがばんばん上がって来るで最高!今日は、深い所の奴も丸見だで、ここでもっとやっとりてぇな〜!』(名古屋弁のつもり)
 昼から空はにわかにかき曇りみるみる内に冷たい風になり大粒の雨が降り出した。赤道直下なのに冷たい雨だ!日が照っていないと魚がなかなか見つけられない。イングリッシュ君の目が欲しい。そして、ストップフィッシング。ホテルへの帰りにとんでもない土砂降りに見舞われトラックの上で皆ズブ濡れ、大粒の雨、おまけにスピードを出すもんだから雨は痛いし寒いしガタガタ震えた赤道直下でした。
お〜さぶ〜い・・・!

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 5日目は、スキフボートで沖のナインマイルフラットへ。ガイドはメイラともう一人、毎日ガイドが変わるんで名前が覚えられない。釣りの前に二人のガイドのshow timeがあった。フラットに着くと同時に舳先に居たメイラが舟から忽然と姿を消したのだ。アッレー・・?すると船底から押し殺したような悲痛なうめき声。あろう事か彼はスキフの穴ぼこに転落しているのだ。信じられない光景だ。『大丈夫かよ、おいおいおい・・・クリスマス男児が泣くぞ!』爆笑の渦の中。頭、腰、足をかばいながら恥ずかしそうに穴ぼこから這い上がって来た。”NO PROBLEM!”だとよ。あー驚かしやがってまったく。
 ほっとしたのも束の間、今度はもう一人の若いガイドが一生懸命阿波踊りを踊っているのだ。彼が何をしていたかと言うと、ガイドの命である偏光メガネが今にも海に落ちそうになってるのを必死で防ごうとしているのだ。しかし、努力のかいもなく偏光メガネは海中へ消え去ってしまった。するといさぎよい彼はアカプルコのダイビングみたいに上着を脱ぎ捨て決死のダイビング!でも潮の流れがきつくて見つけられなかった。落胆する彼。予備を持っていた坂野さんの偏光メガネを借りて恥ずかしそうにしている。一連のショウタイムに腹が痛いほど笑ってしまった。なんて頼りないとぼけた愛嬌のあるガイド達だろう。
 さて肝心のガイドテクニックはどうかと言うと流石に魚を見つける。やっぱりクリスマス男児だね!ナインマイルフラットはフラットの端っこが見えないくらいドデカイ。9マイルだから15km位あるんだろうなきっと?
 潮が動き出した昼からは、そこいら中からボーンが現れて忙しいこと忙しいこと。オービスフラットと並んで抜群の魚影だった。どんな1日になるのか不安だったが
show timeもあったし魚も釣れたし良い1日だった。もちろんビールは最高に旨かったのだった。

初日/ 2日目/ 3日目/ 4日目/ 5日目/ 最終日

 6日目は、スキフで沖のY・サイトへガイドはオテイア。とにかく入り組んだ水路の果てに連れて行かれた。そして周囲500mくらいの小さな島に一人で降ろされてしまった。水深も腰くらいまでありボーンを見つけるにはきつそうだ。いつものようにそろ〜りそろ〜りと探しながら移動する。やって来ました良型のスクールが・・・。一応学習能力は身につけてるのつもりなので騙されないぞ今度は!やっぱりミルクちゃんでした。ボーンは姿を見せず。単独でやって来たカスミアジをGET!背ビレ回りがコバルトブルーで本当に美しい。いつまでもここにいても仕方ないので向かいのフラットへ意を決して深みを移動。もうびしょ濡れだ、でもすぐ乾くからいいけどね。探せどもなかなかボーンが現れない。
 本日はスペシャルフライを結んであるのだ。我が家の犬の毛で作ったクリススペシャルだ。しばらくしてボーン出現、ボーンの手前2mにキャスト、後1mと迫ったところでリトリーブ。ガツンときたのは20cmほどのイエロースナッパー。あーあグッドタイミングで食い付きやがってこの野郎!!ボーンはのんびりと餌をあさっている。再びキャスト良いところに落ちた次の瞬間お決まりのジェットラン。やっと釣れてホッ・・・。ここは何といってもY・サイト他のメンバーは良型に数釣りと満足な1日だった。

初日/ 2日目/ 3日目/ 4日目/ 5日目/ 6日目

 最終日、竹内さんはGTを狙いに床井さんとアウトリーフへ!では初登場の床井さんの紹介。
我々の1週間前からクリスマス島に入っていてGTをひたすら釣っているのだ。2週間もの間、あのでかいポッパーを投げているのだ。そして、毎日毎日15〜40kgのやつを4〜6本も釣り上げているとなるとこれはもう
尋常じゃない!凄い!壊れてる!グレート!アンビリーバボー!何という気力と体力!恐れ入りました。なんと昨日は3mのセイルフィッシュまで釣ってしまった。う〜恐るべしオヤジである。そして、釣りの後は、腰巻きいやラバラバて言うのかな?を腰に巻き、片手にウイスキーの入ったグラスを揺らし海を眺めているのだ。実に格好良いのだ。これがクリスマスでの床井さんです。
 竹内さんは
『クリスマスでボーンフィッシュばかりじゃなくて1日くらいはルアーでGTやろうよ!』と熱く燃えていたのだ。が、ボーン大好きな3人に却下されてしまったのでした。それを聞いた床井さんから毎夜のように『GTはおもしろいよ〜!絶対釣れるから、道具もあるし、ファイトしてごらんよ!もう最高にビールがうまいぞ〜!!!』と甘い囁き。夜ごとの囁きが効いて最終日はGTへの挑戦となった次第。
 竹内さんは、あのデカイタックルにでかいポッパーに悪戦苦闘しキャスティングしても距離がかせげないし上手くポッピング出来ないのでなかなか釣れなかったらしい。しばらくして揺れる船上からのキャスティング、ポッピングに慣れて気持ちよくできるようになった途端20kgオーバーと15kgのGTをGETしたようだ。
おめでとう!床井師匠はもっとデカイのを簡単に3本GET!その後、またまたセイルフィッシュがやって来たらしく。キャスティングで狙い見事にフックアップ。とんでもないファイトの末惜しくもバレてしまった残念!
 フライ組の我々はハフダムというショアーに。1時間半も走った所だ。釣り人の悲しい性で遠くへ行けば行くほど釣れそうな気がする。早速、魚の通り道であるチャンネルで待っているとボーンは多い。ところが、掛けてみても全然引かないのだ。お腹を見ると栄養状態が悪いのかペッチャンコなのだ。あのジェットランのボーンがストリッピングだけで上がってくるなんて!最初の1匹だけかと思えば全部そうだった。釣れれば良いという問題じゃない。宇佐見さん坂野さんもそうだったようだ。ガイドにお願いして場所の変更をしてもらった。どうやらハフダムはチャンネルが封鎖された所だったようでボーンのコンディッションが悪かった。

 
移動後はスプーキーながらもグッドファイトするボーンと遊べて良かった満足・満足!見上げる空は何処までも爽やかに晴れ渡っていた。あ〜この貿易風に吹かれるのは・・・次は、いつの日のことなのかな・・・。
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1999.10Christmas Is.

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