新潮文庫
 かもめのジョナサン
リチャード・バック
五木 寛之  訳

写真 = ラッセル・マンソン
         重要なのは食べる事ではなくて、飛ぶことだ。いかに早く飛
         ぶかということだ。  飛ぶことの喜びを味わうために、自由
         と愛することの真の意味を知るために、光り輝く蒼穹の果て
         まで飛んでゆく一羽のかもめジョナサン・リヴィングストン。
         群れを追放された異端のジョナサンは、強い意思と静かな
         勇気をもって、今日もスピードの限界に挑戦する。夢と幻想
         のあふれる現代の寓話。
   
    話の設定はかもめ達の世界の話で、人間達の世界にも例えられるような寓話。
    さりげない文の一言に共感しながら、心の中でぼんやり思い続けてたことが言葉になって
    表現されていたりすると、なんだか勇気付けられるような嬉しい気持ちになります。
    挿絵ではなく写真が使われているんだけど、その写真もすごくステキです。話の展開に合
    わせて写真も一緒に読んでいくとまたおもしろく、感動的です。


      ―文中から―
       「いいかね、ジョナサン」と、説いてきかすような口調で父親が言った。
       「---------もちろん、お前のその、飛行術とかいうやつも大いに結構だとも。しかしだな、
       わかっとるだろうが、空中滑走は腹の足しにはならん。そうだろ、え?わたしらが飛ぶのは
       食うためだ。ひとつ、そこんところを忘れんようにな。いいか」―
  
 
    食うために生きる。それも分る。
    限られた命をどんな風に生きるのも自由だけど
    ぼくは自由に空を飛べる鳥として生まれた。

    自由。そして、愛するということは・・