TBSブリタニカ
  
     僕たちの冒険
       リチャード・バック
     北代 晋一  訳
   prologue (一部)                                          

      私はずいぶん長いこと、真理を求めてきた。希望と直感をもって
      油井を穿ち、掘り当てた原油を思索によって可能な限り濾過、凝
      縮し、 <私> というこのエンジンに注入する。そうして事の推移を、
      まずは慎重に見守るのだ。―
       ― この本の中には、こうして真理を模索するなかで私が体験し
      た一つの出会いと、その出会いから私が何を学び、その成果が
      私の生き方をどのように変えたかといったことが書いてある。―

      心の冒険物語。
    
          同じ自分自身である50年前の幼い僕、ディッキーと空想の中で再会する。 
    ― 私が教えてあげられることはないかい?それが私のやってきたこと、生きてきたこと、
    知っていることなら、すべて君に教えよう ― 遠い昔に閉ざされた心の扉が開かれる、そ
    して二人の心の冒険は始まった。

    話のラストで、バックの言葉が心に響きます。


      ―文中から―
       「僕らは新しいことを学ぶことが好きなの?」
       「すでに知っていることを思い出すのが好きなのさ。 大好きな音楽に聴き入るとき、いい映画
       を繰り返し見るとき、気に入った小説を読み返すとき、それがどんなふうに聞こえるか、どんな
       風に見えるか、どんな結末を迎えるか、君は承知してるだろう? それを再び体験すること、自
       分の思うまま、何度も体験することが喜びなんだ―
       ―自分の内なる世界を外の世界に反映させようとするんだ」



    話がちょっとずれてしまうけど、年齢に対する素朴な疑問。
    この年齢になれば大人なんだって、単純にそう思っていた。けれど、実際にその年齢になっ
    てみると何てことなかったりする。 自分が50代とか80代になった時の気持ちってどんなんだ
    ろう。きっと、ずっと変わらない気持ちってあるのかもしれない。